2010年12月8日水曜日

米、国内法でウィキリークス創設者を裁く道探る

 【ワシントン=黒瀬悦成】内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ容疑者が7日、ロンドンで逮捕されたのを受け、米政府は、同サイトが米側に更なる打撃を与えるような公電の公開を急ぎ、逆襲に転じることを強く警戒している。

 今回の逮捕が外交公電の流出阻止につながる公算は小さく、米政府として同容疑者を追及できる見通しも依然、立っていない。

 ウィキリークスのサイトで公開済みの米外交公電は7日現在、同サイトが保有しているとされる全約25万件中、わずかに1000通のみ。その中で米政府を震撼(しんかん)させたのは、6日に公開された文書に、軍事施設や通信施設、発電所など、日本を含む世界各地にある「米国の安全保障にとって死活的に重要な海外設備」のリストが含まれていたことだ。

 クローリー国務次官補(広報担当)は同日、「アル・カーイダなどの組織に攻撃リストを発表したも同然だ」と激しく非難。同サイトが先に公開した公電でも、アフガニスタンでの対テロ戦争で米軍に協力していた地元住民を特定できる記述があり、国務省は「米国や同盟国の人々の生命を危険にさらす」として繰り返し非難していた。

 ホルダー米司法長官は同日、「犯罪捜査を精力的に進めている」と述べ、同容疑者を機密漏えいをめぐる米国内法で裁く方策を着々と進めていると強調した。米国としては、同容疑者が同盟国の英国で拘束されている間に、強姦(ごうかん)などではなく、公電流出をめぐる容疑を固め、容疑者の身柄を米国が引き受ける道を探りたい考えとみられる。
by n.o
格安 タイ語 翻訳
格安 ベトナム語 翻訳
格安 タガログ語 翻訳

0 件のコメント:

コメントを投稿