2012年8月28日火曜日

米トウモロコシ・大豆の収量、2003年以来の低水準に


[シカゴ 24日 ロイター] 米穀物調査会社プロ・ファーマは24日、米中西部の穀物生産・生育状況調査(クロップ・ツアー)の結果を発表した。歴史的な干ばつの影響は政府の予測以上に深刻で、トウモロコシや大豆の収量は米農務省の最新の見通しより少なく、2003年以来の低水準になる見通しを示した。世界的に食料供給がさらにひっ迫し、食料インフレが加速することが懸念される。
プロ・ファーマによると、トウモロコシの生産量は104億7800万ブッシェル、1エーカー当たりの収量(イールド)は120.25ブッシェルの見込み。米農務省の最新の予想は107億7900万ブッシェル、1エーカー当たり123.4ブッシェルだった。
大豆は、米農務省の予想が26億9200万ブッシェル、1エーカー当たり36.1ブッシェルであるのに対し、プロ・ファーマの予想は26億ブッシェル、1エーカー当たり34.8ブッシェルだった。
プロ・ファーマは、イールドが予想に達するには、早期に雨が降る必要があると指摘した。
プロ・ファーマが調査したのは、2011年の生産の73%に相当する米中西部のトウモロコシ畑と、66%相当の大豆畑。
USコモディティーズ のアナリスト、ドン・ルーズ氏は、プロ・ファーマの予想について「昨年も不作に近かったが、今年も同様となりそうだ」と述べた。
プロ・ファーマによると、トウモロコシと大豆の最大の生産地であるアイオワ州のトウモロコシのイールドは139ブッシェル、大豆は41ブッシェル。
アイオワ州に次ぐ大生産地であるイリノイ州のイールドは、トウモロコシが139ブッシェル、大豆は36ブッシェル。
「イリノイ州の東半分で干ばつが最も深刻だったことが、調査でも確認された」としている。
コモディティ市場は、連日明らかになるプロ・ファーマの調査状況に反応。大豆価格は週を通じて5.2%上昇した。
マックスイールド・コーポレイティブのアナリスト、カール・セッツァー氏は「レーバーデー(9月3日)後、収穫状況がさらに明らかになり、市場の材料になるだろう」と予想するとともに、プロ・ファーマは低めの予想を出す傾向があると指摘した。
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東京も連日の猛暑で一雨欲しいところだ。アメリカの干ばつも農作物被害が深刻である。2009年のトウモロコシ生産量上位10か国は、アメリカ、中国、ブラジル、メキシコ、インドネシア、インド、フランス、アルゼンチン、南アフリカである。トウモロコシは家畜の飼料用に利用され、食用として消費が大きいのはトルティーヤやウガリといった食品のあるメキシコやアフリカだそうだ。大豆もトウモロコシと似たようなランキングになる。食糧インフレが加速しないよう、対策が必要である。
By MT





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