2013年4月2日火曜日

米国で中国語学習ブーム


アメリカ人は世界で最も外国語の学習に興味を示さない人種だそうです。「3種類の
言語を話せる人をトリリンガル、2種類の言語を話せる人をバイリンガルと呼ぶが、
では1種類の言語しか話せない人は?答えはアメリカ人」とアメリカ人自身が笑い話
として紹介するほど。
もちろん、アメリカ人が外国語に興味を示さないのは、能力がないわけでも、怠けて
いるからでもありません。その他の国の人々が英語を勉強し、英語でコミュニケーシ
ョンを取ってくれるから、そもそも学習の必要があまりないといえるでしょう。

そのため、多くのアメリカ人は語学に費やすお金と時間をその他のことに使う傾向が
非常に強いのですが、最近では富裕層やエリートの間で変化が起こり始めているよ
うです。

授業の90%以上を中国語で行っているロサンゼルス近郊の幼稚園では、全生徒
150人のうち半分以上を華僑とは関係のないアメリカ本土の子供たちが占めるよう
になりました。また、オークランドにある中国語で授業を行う学校では、生徒数がこ
の1年間に4倍に増加したそうです。
あるデータによると、アメリカのすべての公立中学・高校で、第二外国語として中国
語を選択した生徒の数は、04年の2万人から12年には10万人以上に増加している
とのこと。
これらの変化は、「中国語を学ぶことによって初めて他をリードし、安心でき、より豊
かになれる」とアメリカ人の一部の層が認識し始めたためといえそうです。つまり、
他国の人々が必死に英語を学ぶことと同じ理由であり、中国経済の規模と影響力の
大幅な成長が、アメリカ人に「中国語に精通することが将来の重要な競争力になる」
と認識させているためでしょう。中国語学習ブームの背後には「中国の時代」への対
応を迫られるという大きな潮流が存在しているのです。

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